■ ■6日目〜老夫婦〜7日目 |
いよいよ離陸の時間になりました。 同席のフランス人の老夫婦ですが、歳は60代後半ぐらいでしょうか? 若い頃は男前&美人夫婦だったんだろうなぁと思えるぐらいな顔立ちです。まるで映画に出てきそうな老夫婦。 その二人を見ていて「歳を取ってもこうありたい。」って思える程すごく仲が良さそうで、旦那様が奥様をいたわってる感じが伝わってきます。 日本に観光旅行でも行くんでしょうか?現役を退いて余生を夫婦でのんびり旅行でもするんでしょうね。 私の隣に「ムッシュ」、 窓際に「マダム」、そして通路側が私です。 ムッシュ&マダムもおそらく通路側にどんな人が座るのか気になってたんでしょうね。 まさか隣にアジア人が座るとは思って居なかったのか、私の席だとわかった時、一瞬驚いた顔をしたのを見逃しませんでしたよ。 (自分も隣がフランス人の老夫婦とはちょっと驚いたが。) 離陸に向け飛行機が動き出した時、その老夫婦が携帯の電源を切ってるのを見て自分も携帯を出して電源を切ってたら、 ムッシュがマダムに「ボーダフォンの携帯だ」と言うような会話をしています。 やっぱり同席者が気になるんでしょうね。^^; 定刻の1時30分、いよいよ離陸体制に入りました。これから12時間空の上です。 出発の時と同じように長めの滑走後離陸。天気も良いので不快な揺れもなく順調に高度を上げていきます。 十分な高度まで上昇し安定飛行。 離陸してから1時間ぐらい経ったでしょうか?老夫婦が飛行機の航路図を見ながらなにか話しています。 フランスから日本、その後ニュージーランドあたりを指さして話しをしていたので、もしかして日本が目的地じゃ無いのでは?と思い 得意の(?)カタコト英語で声をかけて聞いてみる事にしました。 カタコト英語で「日本に行くのですか?」とムッシュに話しかけるとムッシュはフランス語しか話せないようで、逆にフランス語は 話せるか?と言われてしまいました。(私、大阪弁しか話せません。。。)(^−^; ただ、マダムは少しだけ英語がわかるみたいです。マダムが通訳(って言うのか?)してくれる事で話しが通じました。 どうやら、二人は関空で飛行機を乗り換え南の島(行き先聞いたのですが忘れちゃいました・・)に行くとか。 南の島でリゾート。。優雅ですねぇ・・・・・・・うらやましい。 マダムが私に、「フランスから帰り?何日間居たの?」と聞いてきたので、「パリに6日間だけ」と答えると短く感じたのでしょうか、 少し驚いた様子でした。 機内食が配られて食事をしているとコーヒーにムッシュが何か茶色い粉を入れています。 不思議そうに見ていると私のコーヒーにも入れてくれました。飲んでみるとコーヒーの苦みが取れてまろやかな口当たりになります。 この茶色い粉、名前は忘れましたが、昔どこかで見たことがあります。 食事を食べ終え、出発の時に買った車の雑誌を読んでいたら、やっぱり日本の雑誌は珍しいのかムッシュがチラチラ見ております。 「自分の車はHONDA車だよ」って言うとムッシュも「HONDAプレリュードとマツダのM−6と2台持ってる」と教えてくれ、逆に 「おまえはHONDAの何を持ってるんだ?」と聞かれました。 フランスでは「オデッセイ」の車名ではありません。。。。オデッセイと言っても通じないでしょうから雑誌をめくって写真が無いか 探したんですがたまたま自分の型のオデッセイの写真が無かったので、携帯に入れてあった写真を見せました。 車種がわかったのかオデッセイのフランス名を教えてくれましたが・・・・・・なんて言ったっけ?(^−^; 携帯の写真を探していると子供の写真があったのでムッシュに「これが私の娘で、こっちが息子と嫁さんだよ」と見せてあげると、 「この飛行機のどこかに乗っているのか?」って言うので「いや、私はビジネスで来たんですよ」と答えました。 ムッシュも車が好きな人なんでしょうね。車談義に花が咲いたんです。 雑誌に載っていたシトロエンの2CVという車の写真を見せながら・・・・・・ *たぐ 「この車、私の友達が持っていて私も運転したことあるよ。」 ムッシュ 「2CV(ドゥ・シボ!) この車はフランスではただの2(ドゥ)と呼んでいるよ。」 携帯のデーターフォルダにあった”Ferrari”の文字を見て ムッシュ 「フェラーリ?」 *たぐ 「あ、これはフェラーリのロゴ、こっちはHONDAF-1の画像」(画像を見せながら) ムッシュ 「ホンダF-1は早いね」 *たぐ 「今年はまだまだダメですよ。今年はルノーが早いですね!毎年家族で鈴鹿サーキットにF1見に行ってるんですよ」 ムッシュ 「家族で鈴鹿サーキット?良いことですね」 こんな感じでムッシュと話しが弾んでいました。 ・・・・・・・・・すごい事です。ちゃんと楽しく会話が成り立っています。 カタコトの英語もロクに話せない私と英語があまりわからないフランス人と(ジェスチャーを交えてですが)意志が通じるんですよ。 飛行機は順調に飛んでいます。気がつけば外は真っ暗。 でも夜は短くすぐに明るくなってきました。地球の自転とは反対方向に飛んでいるから夜が短いんですが不思議な感じですね。 着陸まで後2時間ぐらいの時、今度は朝食が配られます。 席の前のモニターを見ているといよいよ日本上空にさしかかってきました。 機内で12時間、寝ていた時間もありましたが老夫婦と楽しく会話でき、退屈する事も無く定刻通り関空に着陸。 21日朝の8時半です。 飛行機を降りる時、席の上の荷物入れから老夫婦の荷物を取ってあげてました。 老夫婦はこの関空で飛行機を乗り換えて南の島へまたフライトです。 *たぐ 「メルシィ マダム!メルシィ ムッシュ!」 そして別れ際にお互い 「Bon Voyage!」と言って飛行機を降りました。 |
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